Beelink EQ12 Pro (i3 N305, Alderlake-N) のQSVエンコード
Beelink EQ12 Proについては基本的には全部EコアというCPU性能のほうに興味があったので、前回のベンチマーク記事で満足してしまったのだけど、要望があったので、QSV性能についても確認した結果をまとめた。
基本的にはAlderlake世代のQSVで、デスクトップの石と比べるとクロックが低い分、やや速度が落ちるという、予想通りの結果である。
比較環境
今回比較したQSV環境
Arc A380
i9 12900K iGPU
i3 N305 iGPU (PL1=20W, PL2=35W)
入力動画2 (実写版)
sample_movie_1080p_new_short8.mp4 H.264 1920x1080 29.97fps 4550frame
AvisynthのLWLibavVideoSourceで読み込み (SWデコード)
使用コマンド
qsv H.264 (-u 1:quality, 4:normal)
--fallback-rc --la-depth 60 --la [x] -u [1,4] -c h264 --level 5.1
FF: [--fixed-func]
qsv HEVC (-u 1:quality, 4:normal)
--fallback-rc --la-depth 60 --la [x] -u [1,4] -c hevc --level 6 --max-bitrate 60000
10bit: [--profile main10 --output-depth 10]
FF: [--fixed-func]
qsv AV1 (-u 1:quality, 4:normal)
--fallback-rc --la-depth 60 --la [x] -u [1,4] -c av1 --max-bitrate 60000
10bit: [--output-depth 10]
画質比較
では早速、画質比較の結果を見てみる。
bitrate-vmaf
今回からvmafも追加。
縦軸vmafが高いほど画質がよく、横軸ビットレートが小さいほど圧縮できているので、左上にいればいるほど良いことになる。
※凡例の □ をクリックすると、グラフ線のオン/オフができます。
※マウスをグラフの 〇 のところにあてると、値が確認できます。
グラフが表示されない場合はこちら。
微妙に値は異なるが、i3 N305はi9 12900Kとほぼ変わらない。
bitrate-ssim
縦軸SSIMが高いほど画質がよく、横軸ビットレートが小さいほど圧縮できているので、左上にいればいるほど良いことになる。
※凡例の □ をクリックすると、グラフ線のオン/オフができます。
※マウスをグラフの 〇 のところにあてると、値が確認できます。
グラフが表示されない場合はこちら。
微妙に値は異なるが、ここでもi3 N305はi9 12900Kとほぼ変わらない。
bitrate-fps
今度は縦軸をエンコード速度(fps)にとったもの。
※凡例の □ をクリックすると、グラフ線のオン/オフができます。
※マウスをグラフの 〇 のところにあてると、値が確認できます。
グラフが表示されない場合はこちら。
i3 N305のiGPUは、EU数が32だがクロックが1.25GHzで、i9 12900Kの1.55GHzと比べクロックが低くなっている分、エンコード速度が低下しているのかなと思う。
また、Beelink EQ12 ProではPL1=20W, PL2=35Wという感じでPower Limitが引き上げられていて、そのおかげでQSVエンコードでPower Limitにひっかかることはなかったけど、Power Limitの設定次第ではさらにエンコード性能が下がる可能性はありそう。
まとめ
i3 N305のQSVエンコーダは、画質面ではi9 12900Kと同等、速度はクロックの低下分だけ遅いことが確認できた。
なお、下記のように、より下位のIntel N100はクロックがさらに絞られているほか、EU数も3/4となっている。そのため、よりエンコード速度が下がっているかもしれない。
基本的にはAlderlake世代のQSVで、デスクトップの石と比べるとクロックが低い分、やや速度が落ちるという、予想通りの結果である。
比較環境
今回比較したQSV環境
Arc A380
i9 12900K iGPU
i3 N305 iGPU (PL1=20W, PL2=35W)
入力動画2 (実写版)
sample_movie_1080p_new_short8.mp4 H.264 1920x1080 29.97fps 4550frame
AvisynthのLWLibavVideoSourceで読み込み (SWデコード)
使用コマンド
qsv H.264 (-u 1:quality, 4:normal)
--fallback-rc --la-depth 60 --la [x] -u [1,4] -c h264 --level 5.1
FF: [--fixed-func]
qsv HEVC (-u 1:quality, 4:normal)
--fallback-rc --la-depth 60 --la [x] -u [1,4] -c hevc --level 6 --max-bitrate 60000
10bit: [--profile main10 --output-depth 10]
FF: [--fixed-func]
qsv AV1 (-u 1:quality, 4:normal)
--fallback-rc --la-depth 60 --la [x] -u [1,4] -c av1 --max-bitrate 60000
10bit: [--output-depth 10]
画質比較
では早速、画質比較の結果を見てみる。
bitrate-vmaf
今回からvmafも追加。
縦軸vmafが高いほど画質がよく、横軸ビットレートが小さいほど圧縮できているので、左上にいればいるほど良いことになる。
※凡例の □ をクリックすると、グラフ線のオン/オフができます。
※マウスをグラフの 〇 のところにあてると、値が確認できます。
グラフが表示されない場合はこちら。
微妙に値は異なるが、i3 N305はi9 12900Kとほぼ変わらない。
bitrate-ssim
縦軸SSIMが高いほど画質がよく、横軸ビットレートが小さいほど圧縮できているので、左上にいればいるほど良いことになる。
※凡例の □ をクリックすると、グラフ線のオン/オフができます。
※マウスをグラフの 〇 のところにあてると、値が確認できます。
グラフが表示されない場合はこちら。
微妙に値は異なるが、ここでもi3 N305はi9 12900Kとほぼ変わらない。
bitrate-fps
今度は縦軸をエンコード速度(fps)にとったもの。
※凡例の □ をクリックすると、グラフ線のオン/オフができます。
※マウスをグラフの 〇 のところにあてると、値が確認できます。
グラフが表示されない場合はこちら。
i3 N305のiGPUは、EU数が32だがクロックが1.25GHzで、i9 12900Kの1.55GHzと比べクロックが低くなっている分、エンコード速度が低下しているのかなと思う。
また、Beelink EQ12 ProではPL1=20W, PL2=35Wという感じでPower Limitが引き上げられていて、そのおかげでQSVエンコードでPower Limitにひっかかることはなかったけど、Power Limitの設定次第ではさらにエンコード性能が下がる可能性はありそう。
まとめ
i3 N305のQSVエンコーダは、画質面ではi9 12900Kと同等、速度はクロックの低下分だけ遅いことが確認できた。
なお、下記のように、より下位のIntel N100はクロックがさらに絞られているほか、EU数も3/4となっている。そのため、よりエンコード速度が下がっているかもしれない。
EU | Clock | |
i9 12900K | 32 | 1.55 GHz |
i3 N305 | 32 | 1.25 GHz |
i3 N100 | 24 | 0.75 GHz |
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