RTX40xxでhwエンコード (実写版)

RTX40xxシリーズのhwエンコーダのチェックの続き。

ここでは、実写の動画を使った画質比較を行ってみた。

これまでの画質比較記事と使う動画を変更しているので注意。使った動画はここに公開しておいた

sample_movie_1080p_new_short8_02.jpgsample_movie_1080p_new_short8_01.jpg



比較環境



CPUi9 12900K
コア数8P+8E/24T
L214MB
L330MB
Boost5.2GHz
メモリG.Skill F4-3600C16D-16GTZNC
速度DDR4-3600
容量8GBx4
タイミング16-19-19-39-1
メモリFCLKGear1
iGPUIntel UHD Graphics 770
dGPU0INNO3D GeForce RTX 4080 16GB X3
dGPU1EVGA GeForce RTX 2070 XC Gaming
dGPU2GUNNIR Intel ARC A380 Photon 6G OC
dGPU3ZOTAC GTX 1060 Mini
SSD1Plextor M10PGN 1TB NVMe PCIe Gen4
SSD2Plextor M8PeG 1TB NVMe PCIe Gen3
マザーMSI MAG Z690 TOMAHAWK WIFI DDR4
冷却Corsair iCUE H150i RGB PRO XT
電源KRPW-PA1000W/92+ (80+ Platinum)
ケースThermaltake Core V71
OSWindows 11
ドライバNVIDIA 526.47/526.98
Intel 31.10.101.3793


エンコーダ
QSVEncC 7.23
NVEncC 7.02
VCEEncC 7.12


入力動画1 (アニメ版)
sakuranotoki_op.mp4 H.264 1920x1080 30fps 3194frame
AvisynthのLWLibavVideoSourceで読み込み (SWデコード)

入力動画2 (実写版)
sample_movie_1080p_new_short8.mp4 H.264 1920x1080 29.97fps 4550frame
AvisynthのLWLibavVideoSourceで読み込み (SWデコード)

使用コマンド
qsv H.264 (-u 1:quality, 4:normal)
--icq [x] -u [1,4] -c h264 --level 5.1
FF: [--fixed-func]

qsv HEVC (-u 1:quality, 4:normal)
--icq [x] -u [1,4] -c hevc --level 6 --max-bitrate 60000
10bit: [--profile main10 --output-depth 10]
FF: [--fixed-func]

qsv AV1 (-u 1:quality, 4:normal)
--icq [x] -u [1,4] -c av1 --max-bitrate 60000
10bit: [--output-depth 10]

nvenc H.264
--qvbr [x] --level 5.1
quality: --preset quality --multipass 2pass-full --lookahead 32 --multipass 2pass-full --weightp --bref-mode each

nvenc HEVC
--qvbr [x] -c hevc --level 6
quality: --preset quality --multipass 2pass-full --lookahead 32 --multipass 2pass-full --weightp --bref-mode each
10bit: --output-depth 10 --profile main10

nvenc AV1
--qvbr [x] -c av1
quality: --preset quality --multipass 2pass-full --lookahead 32 --multipass 2pass-full --weightp --bref-mode each
10bit: --output-depth 10



画質比較



では早速、画質比較の結果を見てみる。

bitrate-vmaf
今回からvmafも追加。

縦軸vmafが高いほど画質がよく、横軸ビットレートが小さいほど圧縮できているので、左上にいればいるほど良いことになる。

※凡例の □ をクリックすると、グラフ線のオン/オフができます。
※マウスをグラフの 〇 のところにあてると、値が確認できます。

グラフが表示されない場合はこちら。

この動画では、アニメ版と異なり、RTX4080のvmafスコアが、Arc A380より明確に高く、非常に良い画質(vmaf)ー容量比となっている。

RTX4080に関してはHEVCよりAV1のほうが画質(vmaf)ー容量比がよいのも変わらず。AV1が初実装であることを思えば、驚異的だと思う。

Arc A380はRTX4080よりやや画質(vmaf)ー容量比が悪い結果となってしまっている。



bitrate-ssim
縦軸SSIMが高いほど画質がよく、横軸ビットレートが小さいほど圧縮できているので、左上にいればいるほど良いことになる。

※凡例の □ をクリックすると、グラフ線のオン/オフができます。
※マウスをグラフの 〇 のところにあてると、値が確認できます。

グラフが表示されない場合はこちら。

ssimでは、基本的にはvmafとそう大きくは変わらないが、やや傾向が異なるところもある。

全体的にArc A380 QSVのほうが、RTX4080 NVENCよりssimではよい結果となっているようだ。



bitrate-fps
今度は縦軸をエンコード速度(fps)にとったもの。

※凡例の □ をクリックすると、グラフ線のオン/オフができます。
※マウスをグラフの 〇 のところにあてると、値が確認できます。

グラフが表示されない場合はこちら。

最高画質設定なのもあって、RTX4080はそれほど速くなく、Arc A380のほうが全体的に高速だ。

ただ、これは最高画質設定であるので、プリセットを調節すれば高速に実行できるかもしれない。このあたりは今後確認したい。



まとめ



というわけで、RTX4080のNVENCの画質の状況を確認した。

AV1のhwエンコードはRTX40xxシリーズで初めて搭載されたが、初代であるにもかかわらずHEVCを上回る非常に高い画質を実現できていて、素晴らしい。
今回は最高品質設定で確認したが、AV1エンコードではArc A380と比べやや速度は落ちるものの、画質(vmaf)ー容量比では上回っていて、素晴らしいエンコーダとなっていると思う。

特に配信用途ではいま主流のH.264からAV1に乗り換えられれば、画質の向上や帯域の圧縮に大きく貢献できそう。

RTX40xxシリーズの問題はとにかく価格で、まあ現在のRTX4090/4080は非常に値段が高く、さすがにエンコードのために買うというのは難しそう。なかでもRTX4080はGPU性能を考慮するとコスパ最悪だ。

今後、RTX4060/4050などのより安価な製品にもこの高画質なエンコーダが搭載されると思うので、早く下位のラインアップが拡充されてほしいと思う。

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非公開コメント

No title

早速のテスト、お疲れ様でございます。
NVIDIAが画質でここまで健闘するとは、全くもって驚きです。
エンコード速度についてですが、NVIDIAのこれはいわゆる2コア並列動作ではなく、1コア単独動作の測定結果という理解で間違いなかったでしょうか?
いずれ2コア並列動作を利用できるようになれば無敵?

Re: No title

2基同時に動いていることをどう確認するか、という問題もあるのですが、HWiNFOを見る限りではすでに2基同時に動いているようでした。

どうも自動的に2基同時に使用されているようです。

No title

回答ありがとうございます。
既に2コア使えているのですか?
だとすると、速度的にはintelの勝ちで確定かな
しかもintelはCPUとの協調運用ができるような情報もありますから、今回はintelとNVIDIAの立ち位置が逆転したような感じがしますね
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