P67なんて、要るわけない
SandyBridge買っちまったの続き。
SandyBridgeといえばQuickSyncVideo(QSV)。それ以外にない。
QuickSyncVideoの使えないP67なんて要らない子なのです。
…と言ってみたが、QSVを使わない人も多いだろうし、要らない子ではないだろうけど。
まあようはZ68買っとけと。
ともかく、i5 2500でのQSVを使用したエンコとx264エンコの速度比較。
さていろいろ調べると、QSVを使った出力にはいくつかあるらしい。
TMPGEnc Video Mastering Works 5
MediaEspresso 6.5
LoiLoScope2
Aviutl + MP4出力QSV v1.1
など。
で、更に調べると
・MediaEspressoに比べると、ほかはあんま速くないらしい。
・まあQSVって画質は微妙らしい。(x264に比べると)
なので、その辺も検証してみる。
環境
Win7 x64
Core i5 2500 @ 3.4GHz(定格) + H61, 4GB RAM
Aviutl 0.99j
動画ソースは
ゆるゆり OP を一回1440x1080pエンコードしたものを、再度UtVideoに保存しなおしたAVI。
1280x720p, 2156frames, 1分30秒
比較するのは
・MediaEspresso6.5
・LoiloScope2
・Aviutl + MP4出力QSV v1.1
・Aviutl + x264guiEx 1.05 + x264.nl版 x264 r2074 x64 8bit
・Aviutl + nulloutによるデコード速度測定
各設定は…
MediaEspresso6.5
詳細設定で…1500kbpsに設定出来なかったので2000kbps。
LoiloScope2
mp4QSV出力で、1502kbpsに設定
(トラックバーなので切りの良い値に合わせづらい)
MP4出力QSV v1.1 Aviutlフィルタ無し
VBR 1500kbps / Max 10000kbps に設定
x264 r2074 x64 Aviutlフィルタ無し
--crf 23 + 各種--preset
nullout Aviutlフィルタ無し
Aviutlでひたすらフレーム取得だけを実行して、時間計測する。
デコード速度っぽいものに相当するはず。
AvisynthのAVISourceとかのほうが速いのかもしれんが、気にしないことにする。
少なくとも、Aviutlではこれ以上の速度はでない。
どのくらい速いのか
結果。
fpsがエンコ速度。
bitrateがエンコード後のビットレート。

QSVはそれなりに速い。Loilo除く。
MediaEspressoが一番速く、Loiloはわたしの設定が悪いのか…遅い。
と思ったら体験版のせいかなんか焼き込んでるし、色も変だし…うーん。
x264は設定によって速度がこんなに変わるし、これはi5 2500での結果なので、i7 2600Kとかならもっといい数字が出ると思う。ただ、fastな設定とかあんま使わないんで…
画質はどうなのよ?
次に、画質はどうなんだという話。
以下、一部を切り出して表示。クリックすると少し大きな画像が出るので、タブ切り替えとかで比較するとわかりやすいかも。
まあビットレートが同じじゃないので単純に比較はできないけど。
1passでレートをきれいに合わせるのはかなり厳しい。今回のメインは速度比較であって画質比較じゃないのでまあこんなもんで。個人的には2passにはあまり興味ない。
original↓

MediaEspresso 6.5 QSV fast 1750kbps↓

MediaEspresso 6.5 QSV quality 2000kbps↓
比較した中ではもっともビットレートが高いけど、そのぶんそこそこ綺麗。

LoiloScope2 QSV fast 1485kbps↓
色が変だし、輪郭崩れすぎ。

LoiloScope2 QSV quality 1485kbps↓
これも同様。上よりかはマシ。

MP4出力QSV fast 1383kbps↓
輪郭のところとか,髪のグラデが不自然な気がする。

MP4出力QSV quality 1364kbps↓
上よりはすっきりした。

x264 r2074 fast 1352kbps↓
全体的にそこそこだが、ところどころ変なノイズが…

x264 r2074 medium 1342kbps↓
比較した中で1500kbps以下では一番いいかも

x264 r2074 veryslow 1066kbps↓
圧縮率が高すぎ(ビットレートが最低)、逆にmediumより汚い?

レート分配チェック
BitrateViewerで調査。ちなみに今ダウンロードリンクが切れててダウンロード出来ないみたい。
MediaEspresso6.5
なんか平らなCBRっぽい感じ。

LoiloScope2
これも同様。

MP4出力QSV v1.1
VBRに設定できたので、ダイナミックに動いている。
ただ、AverageBitrateの線(グラフ中の折れ線グラフ)をなるべく一定に保とうとしていることもわかる。このへんが1pass ビットレート指定の特徴だろうか。

x264 r2074
x264のcrf。レートが大きく変化して、品質をうまい具合にしてくれる。

QSVハードへの負荷
ところで、公式ではないもののここにあるように、QSVは1920x1080を標準品質でエンコードするとMaxで170fps出るらしい。
つまり、まだ余裕があるはず。QSV回路使用率っぽいものがIntel GPA内のMedia Monitorでわかるらしいので、調べてみた。
見方としては、
一番上がGPU全体の負荷。
左側が、GPU EU とやらの負荷。GPUの一般的な演算部のこと。
右側が、たぶんQSV回路への負荷。MFXって書いてある。
リストに出てくる「ENCODE」というのがエンコが与えてる負荷だと思う。
「VPP」ってのはVideo Preprocessing、エンコの前処理のことで、ようは色形式変換とか、リサイズ、ノイズ除去…とかのこと。
いずれの場合も「ENCODE」がかなりGPU EUを使っている。
エンコードはすべてQSV回路でやってるかと思いきや、そうでもない…のか?
MediaEspresso6.5
わりと負荷が安定せず、大きく変化。
QSVへの負荷は見た目で平均すると11~12%。
VPPってのが唯一オンなのでこいつのせいで色が変なんじゃないだろうか…

LoiloScope2
QSVへの負荷はだいたい見た目5~6%と低く、ほかの処理で詰まってるんじゃないかなと思う。GHAL3DってのがGPU EU側で活動しているので、よくわからんがなんらかの前処理をしているのかもしれない。

MP4出力QSV v1.1
シンプルに「ENCODE」だけが動いてる。QSVへの負荷の平均は見た感じ10%前後。

こうしてみると、
・QSVハードはわりと遊んでいる。
・そこまでの処理の速度で全体的な速度が決まってるっぽい。
・GPU EUを使っているのなら、i5 2500のようなHD Grpahics 2000(EU数6)より、i5 2500Kとかi7 2600KとかのHD Grpahics 3000(EU数12)のほうが速いんじゃないかという気もするけど、噂ではそういうことはないらしい。まあi5 2500のEU数6でも余裕があるので、変わらない、ということなのだろうか。
みたいなことが想像できる。
終わりに
長くなって疲れた。
とりあえずこんなもんかな。
正直1passでビットレート指定は厳しい。
ビットレート指定ならやはり2passしたいし、
1passなら固定品質っぽいものが欲しい。
というわけで次はsample_encode使って固定量子化量を使う話をする…かもしれない。
SandyBridgeといえばQuickSyncVideo(QSV)。それ以外にない。
QuickSyncVideoの使えないP67なんて要らない子なのです。
…と言ってみたが、QSVを使わない人も多いだろうし、要らない子ではないだろうけど。
まあようはZ68買っとけと。
ともかく、i5 2500でのQSVを使用したエンコとx264エンコの速度比較。
さていろいろ調べると、QSVを使った出力にはいくつかあるらしい。
TMPGEnc Video Mastering Works 5
MediaEspresso 6.5
LoiLoScope2
Aviutl + MP4出力QSV v1.1
など。
で、更に調べると
・MediaEspressoに比べると、ほかはあんま速くないらしい。
・まあQSVって画質は微妙らしい。(x264に比べると)
なので、その辺も検証してみる。
環境
Win7 x64
Core i5 2500 @ 3.4GHz(定格) + H61, 4GB RAM
Aviutl 0.99j
動画ソースは
ゆるゆり OP を一回1440x1080pエンコードしたものを、再度UtVideoに保存しなおしたAVI。
1280x720p, 2156frames, 1分30秒
比較するのは
・MediaEspresso6.5
・LoiloScope2
・Aviutl + MP4出力QSV v1.1
・Aviutl + x264guiEx 1.05 + x264.nl版 x264 r2074 x64 8bit
・Aviutl + nulloutによるデコード速度測定
各設定は…
MediaEspresso6.5
詳細設定で…1500kbpsに設定出来なかったので2000kbps。
LoiloScope2
mp4QSV出力で、1502kbpsに設定
(トラックバーなので切りの良い値に合わせづらい)
MP4出力QSV v1.1 Aviutlフィルタ無し
VBR 1500kbps / Max 10000kbps に設定
x264 r2074 x64 Aviutlフィルタ無し
--crf 23 + 各種--preset
nullout Aviutlフィルタ無し
Aviutlでひたすらフレーム取得だけを実行して、時間計測する。
デコード速度っぽいものに相当するはず。
AvisynthのAVISourceとかのほうが速いのかもしれんが、気にしないことにする。
少なくとも、Aviutlではこれ以上の速度はでない。
どのくらい速いのか
結果。
fpsがエンコ速度。
bitrateがエンコード後のビットレート。

QSVはそれなりに速い。Loilo除く。
MediaEspressoが一番速く、Loiloはわたしの設定が悪いのか…遅い。
と思ったら体験版のせいかなんか焼き込んでるし、色も変だし…うーん。
x264は設定によって速度がこんなに変わるし、これはi5 2500での結果なので、i7 2600Kとかならもっといい数字が出ると思う。ただ、fastな設定とかあんま使わないんで…
画質はどうなのよ?
次に、画質はどうなんだという話。
以下、一部を切り出して表示。クリックすると少し大きな画像が出るので、タブ切り替えとかで比較するとわかりやすいかも。
まあビットレートが同じじゃないので単純に比較はできないけど。
1passでレートをきれいに合わせるのはかなり厳しい。今回のメインは速度比較であって画質比較じゃないのでまあこんなもんで。個人的には2passにはあまり興味ない。
original↓

MediaEspresso 6.5 QSV fast 1750kbps↓

MediaEspresso 6.5 QSV quality 2000kbps↓
比較した中ではもっともビットレートが高いけど、そのぶんそこそこ綺麗。

LoiloScope2 QSV fast 1485kbps↓
色が変だし、輪郭崩れすぎ。

LoiloScope2 QSV quality 1485kbps↓
これも同様。上よりかはマシ。

MP4出力QSV fast 1383kbps↓
輪郭のところとか,髪のグラデが不自然な気がする。

MP4出力QSV quality 1364kbps↓
上よりはすっきりした。

x264 r2074 fast 1352kbps↓
全体的にそこそこだが、ところどころ変なノイズが…

x264 r2074 medium 1342kbps↓
比較した中で1500kbps以下では一番いいかも

x264 r2074 veryslow 1066kbps↓
圧縮率が高すぎ(ビットレートが最低)、逆にmediumより汚い?

レート分配チェック
BitrateViewerで調査。ちなみに今ダウンロードリンクが切れててダウンロード出来ないみたい。
MediaEspresso6.5
なんか平らなCBRっぽい感じ。

LoiloScope2
これも同様。

MP4出力QSV v1.1
VBRに設定できたので、ダイナミックに動いている。
ただ、AverageBitrateの線(グラフ中の折れ線グラフ)をなるべく一定に保とうとしていることもわかる。このへんが1pass ビットレート指定の特徴だろうか。

x264 r2074
x264のcrf。レートが大きく変化して、品質をうまい具合にしてくれる。

QSVハードへの負荷
ところで、公式ではないもののここにあるように、QSVは1920x1080を標準品質でエンコードするとMaxで170fps出るらしい。
つまり、まだ余裕があるはず。QSV回路使用率っぽいものがIntel GPA内のMedia Monitorでわかるらしいので、調べてみた。
見方としては、
一番上がGPU全体の負荷。
左側が、GPU EU とやらの負荷。GPUの一般的な演算部のこと。
右側が、たぶんQSV回路への負荷。MFXって書いてある。
リストに出てくる「ENCODE」というのがエンコが与えてる負荷だと思う。
「VPP」ってのはVideo Preprocessing、エンコの前処理のことで、ようは色形式変換とか、リサイズ、ノイズ除去…とかのこと。
いずれの場合も「ENCODE」がかなりGPU EUを使っている。
エンコードはすべてQSV回路でやってるかと思いきや、そうでもない…のか?
MediaEspresso6.5
わりと負荷が安定せず、大きく変化。
QSVへの負荷は見た目で平均すると11~12%。
VPPってのが唯一オンなのでこいつのせいで色が変なんじゃないだろうか…

LoiloScope2
QSVへの負荷はだいたい見た目5~6%と低く、ほかの処理で詰まってるんじゃないかなと思う。GHAL3DってのがGPU EU側で活動しているので、よくわからんがなんらかの前処理をしているのかもしれない。

MP4出力QSV v1.1
シンプルに「ENCODE」だけが動いてる。QSVへの負荷の平均は見た感じ10%前後。

こうしてみると、
・QSVハードはわりと遊んでいる。
・そこまでの処理の速度で全体的な速度が決まってるっぽい。
・GPU EUを使っているのなら、i5 2500のようなHD Grpahics 2000(EU数6)より、i5 2500Kとかi7 2600KとかのHD Grpahics 3000(EU数12)のほうが速いんじゃないかという気もするけど、噂ではそういうことはないらしい。まあi5 2500のEU数6でも余裕があるので、変わらない、ということなのだろうか。
みたいなことが想像できる。
終わりに
長くなって疲れた。
とりあえずこんなもんかな。
正直1passでビットレート指定は厳しい。
ビットレート指定ならやはり2passしたいし、
1passなら固定品質っぽいものが欲しい。
というわけで次はsample_encode使って固定量子化量を使う話をする…かもしれない。
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