10GbEの上限を目指す [ ‎ADT-Link ‎R42SF: M.2 → PCIe3x4 変換ライザーカード ]

ここ最近、録画PCのHDDをSSDにしたりして静音化を行ってきた。このPCは録画PCとしてだけでなく、ネットワークドライブにして簡易NASとしても使用している。

CPUCore i5 7500
コア数4C/4T
最大クロック3.6GHz
冷却GELID SlimHero
マザーAsrock H270M Pro4
メモリDDR4-2400 8GBx4
SSD1SanDisk SDSSDXPS480G
SSD2Corsair MP510 1.92TB x2
SSD3Sandisk SDSSDH3 4T00 4TBx3
LANIntel X550-T2
OSWin 10 x64 Pro
ケースInWin IW-CE685/300P
電源ケース付属


通常の1GbEでネットワーク内の他のPCからアクセスしているほか、Intel X550-T2による10GbEカードを追加していて、i9 12900KのPCと5950XのPCに接続している。

i9 12900KのPCにも10GbEカードを追加して接続しているが、これが10GbEをフルに活用しきれていなかったので、これを改善したという話。




アクセス側のi9 12900Kの構成はこんな感じで、ASUS XG-C100Cという10GbEカードを使用している。

CPUCore i9 12900K
コア数8P+8E/24T
最大クロック5.2GHz
冷却Corsair iCUE H150i RGB Pro
マザーMSI MAG Z690 TOMAHAWK WIFI DDR4
メモリDDR4-3600 8GBx4
SSD1Plextor M10PGN 1TB
SSD2Plextor M8PeGN 1TB
LANASUS XG-C100C
OSWin 11 x64 Pro
ケースThermaltake Core V71
電源Seasonic FOCUS PX-750


どんな感じの速度だったかというとこんな感じで、Corsair Force MP510 1.92TB x2のディスクにアクセスして830MB/sが最大と、10GbEの上限1250MB/sからはかなり落ちてしまっている。まあ、このぐらいの速度でも問題はないけど、ちょっともったいない。

CrystalDiskMark_20211221110306_MP510_1_92TBx2_10GbE_AQC107_driver3_1_6.png

ネットワークを介さず、直接測定するとこんな感じなので、NVMe SSDなので速度は十分のはず。

Corsair_ForceMP510x2_Mark.png



なんで速度が落ちてしまっているかというと、本来PCIe3x4接続のASUS XG-C100CをPCIe3x1スロットにさしてしまっているから。

Z690 TOMAHAWK WIFI DDR4の拡張スロットはこんな感じで、一番下のスロットにASUS XG-C100Cをつけて使っていた。

PCIe_1: RTX2070
PCIe_2: 空き
PCIe_3: GTX1060
PCIe_4: ASUS XG-C100C

IMG_20211113_7839.jpg

ところが、Z690 TOMAHAWK WIFI DDR4の拡張スロットのリンク幅は下記のようになっていて、一番下のPCIe_4はPCIe3x1で、やはり10GbEには帯域が足りなくなってしまっていた。

IMG_20211231_8076_with_comments.jpg

Z690マザーは全体的にPCIe帯域をM.2に振り分ける傾向が強く、PCIeスロットの帯域が狭かったり、そもそもPCIeスロットが少なかったりする。

10GbEをフル活用するには、とにかくPCIe3x4接続をしないといけない。GTX1060と入れ替えることも考えたが、今回はM.2からPCIe3x4を引き出すケーブルを使って、余っているM.2スロットを活用することにした。

使用した変換(ライザー)ケーブルはADT-Linkというところのこちらの15cmのもの。中国発送で1週間ちょっとで到着した。

全長は15cm。(ほかに10cm版と30cm版があるらしい)
IMG_20211231_8077.jpg

M.2側にこちらの端子をつなぐ。
IMG_20211231_8079.jpg

こちらがPCIe3x4側。補助電源(?)をつなぐ端子がある。
IMG_20211231_8078.jpg

このPCIe3x4側にASUS XG-C100Cをつなげばいいのだけど、そのままではこのケーブルを接続できるスペースがない(マザーにぶつかるので)。

そこで、まずもともとのブラケットを取り外し、使っていなかった1GbEx4のLANカードの適当なブラケットにひっくり返して180°反対向きに取り付けた。このブラケットにしたのは、穴が大きく空いていて、ねじ穴に合わせて自由に位置を調整できるため。

本来のものではないので、ブラケット側はすかすかだが、まあ気にしない。

IMG_20211231_8084.jpg

固定は長めのねじとウォッシャー、あとは結束バンドを使用した。やや無理やり感はあるけど、ぐらつくことなくしっかり固定できたのでよしとした。裏から見るとこんな感じ。

IMG_20211231_8082.jpg

そして、これをPCに固定。M.2_2からケーブルを伸ばし、ちょうどPCIe_2の位置の上に設置。ケーブル長は15cmでぎりぎりなので、10cmを購入していたらアウトだった…。

IMG_20211231_8089.jpg

変換ケーブルはかなり固めで取り回しは悪い。左右のGPUとの間隔は1スロット分なのでぎりぎり。油断すると右側のGPUファンと接触してしまうので注意する必要があった。

IMG_20211231_8087.jpg

なお、このケーブルには給電用の補助電源端子が追加であるのだけど、今回はこの給電用のケーブルは使用しなくても問題なかった。もっと電力を食うGPUとかを付けたら必要になるのかもしれない。その場合には、1スロット分の厚みは間違いなく超えるので注意が必要。

HWiNFOで接続状態を確認すると、たしかにPCIe3x4で接続出てきていて、ひとまずうまくいったみたい。

AQC107_HWiNFO64_PCIe3x4.png



この状態で、先ほどと同じようにベンチマークをするとこんな感じ。Corsair Force MP510 1.92TB x2のディスクにアクセスして1200MB/s近く出ていて、10GbEの上限近い速度が出るようになった。

CDM_20220102_MP510_1_92TBx2_10GbE_AQC107_driver3_1_6_RSSoff_JumboPacket9K_PCIe3x4.png

参考までにRecieve Side Scaling(受信側スケーリング、RSS)のon/offと、Jumbo Packetの1.5K/9Kをそれぞれ試した時の速度はこんな感じ。微妙な差ではあるが、やはりセオリー通りJumbo Packetは可能なら9Kに設定したほうがよいようだ。

Jumbo Packet
1.5K9K
RSSonCDM_20220102_MP510_1_92TBx2_10GbE_AQC107_driver3_1_6_RSSon_JumboPacket1_5K_PCIe3x4.pngCDM_20220102_MP510_1_92TBx2_10GbE_AQC107_driver3_1_6_RSSon_JumboPacket9K_PCIe3x4.png
offCDM_20220102_MP510_1_92TBx2_10GbE_AQC107_driver3_1_6_RSSoff_JumboPacket1_5K_PCIe3x4.pngCDM_20220102_MP510_1_92TBx2_10GbE_AQC107_driver3_1_6_RSSoff_JumboPacket9K_PCIe3x4.png




Sandisk SDSSDH3 4T00 4TBx3のほうにアクセスするとこんな感じで、こちらも10GbEの上限近く出ている。SATA SSDでも3枚束ねれば10GbEをフル活用できるようだ。

CDM_20220102_SDSSDH3_4T00_4TBx3_10GbE_AQC107_driver3_1_6_RSSoff_JumboPacket9K_PCIe3x4.png



参考までに2.5GbEでアクセスした場合の速度も測った。アクセス側のPCは下記構成で、オンボードの2.5GbE (Realtek RTL8125) を使用した。

CPUR9 5950X
コア数16C/32T
最大クロック5.0GHz
冷却Fractal Design Celsius+ S28 Prisma
マザーGigabyte B550 AORUS Master
メモリDDR4-3600 16GBx2
SSD1Plextor M9PeGN 1TB
LANRealtek RTL8125 2.5GbE (オンボード)
OSWin 11 x64 Pro
ケースFractal Design Define 7 Compact LightTG
電源Seasonic FOCUS PX-750


まずはCorsair Force MP510 1.92TB x2のディスクから。上限は300MB/sぐらいのようだ。

CDM_20211231_MP510_1_92TBx2_2_5GbE_RTL8125_driver3_1_6_RSSoff_JumboPacket9K.png

次にSandisk SDSSDH3 4T00 4TBx3のほう。

CDM_20211231_SDSSDH3_4T00_4TBx3_2_5GbE_RTL8125_driver3_1_6_RSSoff_JumboPacket9K.png



というわけで、無事10GbEの上限近い速度を引き出すことができ、性能をフル活用することができるようになった。もちろんPCIe3x4以上のスロットが空いていれば、そこにさせばよいわけだが、空いていない場合は今回のようなやや無茶なことをすればM2スロットに来ているPCIe3x4を活用しても性能を引き出せることがわかった。

ライザーケーブルに関しては、こうしたライザーケーブルは仕様や品質によってはデバイスを認識しなかったり安定動作しない場合もあるみたい。今回のケーブルはamazonの商品説明の日本語が怪しい感じだったので大丈夫かな? とは思いつつ、まあ値段もそんなにしないしダメもとで買ってみたのだけど、今のところ問題なく安定して動作しているのでよいケーブルだと思う。

ただ、ライザーケーブルに問題がなくても、M.2スロットの位置によっては物理的にうまくいかないかもしれない。例えば、ライザーのケーブルが短すぎたり長すぎたり、そもそもカードを裏返しにうまく適当なブラケットに取り付けて接続できるかなど、やはりうまくいくかは実際にやってみないと分からない部分が多いとは思う。

本来はマザーボードを選ぶときにPCIeスロットなどの仕様をしっかり確認しておけば、こんな無茶をしなくても済むと思うが、今回のZ690マザーは発売初日にとりあえずあるものを買った感じなのでしゃーなし。

ライザーケーブルでM.2を汎用のPCIe3x4に転用できるということで、実験としては成功したし、面白かった。
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