Beelink EQ12 Proを買ってみた
Alderlake-N搭載のミニPC、Beelink EQ12 Proを買ってしまった。

ということで、この後に実物とか、もう少し細かいスペックとか。
BeelinkのAlderlake-N搭載ミニPC
Alderlake-N搭載のBeelinkのミニPCは今のところ4系統あるらしい。
ざっと調べると、大きな違いはCPU、RAM、LANの性能。あとはSSDやRAMの容量違いなんかもあるようだ。
Beelink EQ12 Pro
今回買ったEQ12 Proのスペックはこんな感じ。
CPUがAlderlake-NでEコアのみのCPUというのが特徴。
こんな感じの箱に入ってくる。

箱も小さいと思ったけど、中身はもっと小さい。前に電源、イヤホンジャックとUSB3 x2がある。

後ろはこんな感じで、USB-C、USB3-A、HDMI x2、2.5GbE x2、電源(ACアダプタ)。

HWiNFO読みのシステム情報。

CPUがi3 N305、メモリがDDR5-4800の1chが16GB。
HWiNFO読みではDDR5 Dual Channelとなっているが、IntelのページではAlderlake-NはDDR5 1chまでの対応とあるので、HWiNFOの"Dual Channel"はDDR5の内部のチャンネル数のことを言っているのだと思う(ややこしい)。
SSDはNVMe SSDが512GB。ただ、PCIe 3x1接続なので、900MB/s弱しか出ない。
とはいえ、ディスクアクセスで最も重要なQ1T1はNVMe SSDらしい速度が出ているので、ディスクが引っかかるというようなことは滅多になさそう。

Alderlake-N i3 N305
Alderlake-N i3 N305は、AlderlakeのEコアのみを8コア使用したCPU。
Alderlake-N i3 N305をCPU-Zで見ていくと、L2 Cacheが2MBx2となっているので、やはり4コアのクラスタが2つという構成になっているようだ。

HWiNFOでみたCPUの詳細情報。

最大3.8GHz動作、All Coreで3.0GHzで、Eコアとしてはかなり高めの周波数に設定されている。
面白いのは、PL2=35W、PL1=20W、tau=28sとなっていること。
Beelinkのページでは25Wとなっていたので、PL2は25Wと思っていたが、実際には35Wに引き上げられている。Intel公式ではTDP=15Wとなっているので、そこから見ると倍以上に引き上げられている。
実際のCPU性能がどうなのか、Cinebench R23で確認してみる。
スコアはこんな感じ。
シングルスレッドは、AlderlakeのEコアを3.8GHzまで引っ張っているので、そこそこの性能。Skylake i7 6700KのSTが1100前後らしいので、それに近いシングルスレッド性能があるのだとなかなか侮れない性能だと思う。
マルチスレッドのほうは、8コアのわりにPL1=20Wという制限が厳しいためか、思いのほかの伸びが悪い。
実際に、Cinebench R23 10分間を実行中の平均動作周波数、Package Power、最大コア温度を見てみる。

Package Powerを見ると、最初はPL2(35W)で動作し、そのあと30秒ほどでPL1(20W)に移行にしているのが確認できる。
次に動作周波数を見ると、瞬間的に3.6GHzまで上がっているが、全コアが動き出すと最初のうちはPL2の間は2.8GHz前後、その後30秒ほどで2.2GHz前後での動作になっている。やはり8コアをフル稼働させるようなCinebenchのようなケースでは、かなり動作周波数を下げざるを得ないようだ。
CPU温度は最大83℃と結構高くなっている。まあ、ミニPCで筐体が小さいので、ある程度仕方ない部分だと思う。
動作音については、Cinebench中はさすがにちょっとファンの音がするものの、うるさいと思うほどではなかった。負荷がかかっていない状態ではかなり静かだった。
ひとまずまとめ
AlderlakeのEコアを8コア搭載したi3 N305を使用するEQ12 Proは、こうした低価格なミニPCとしてはかなり高い性能になっていると思う。
これまでのIntelのいわゆるAtom系列のCPUは、どうしても性能がいまひとつで「動作が重い」という印象あったが、今回のAlderlake-NはSkylake同等ぐらいのそこそこ高いシングルスレッド性能を持っているので、「速い」とまでは思わないけれど少なくとも「重い」とは感じることなくそこそこ快適に使用できた。
ミニPCとしては、CPU 8コア/ RAM 16GB / SSD 500GB / 2.5GbE / Wifi6 と一通りほしいものはきちんと揃っているのがうれしいところ。低価格よりの製品だと、どこか微妙にケチられていたりする中、このあたりがそろっているのがありがたい。
あと、地味にWindowsのPro版搭載なのもプラス。
まあ欲を言えばSSDがPCIe3x1なのをなんとかしてほしかったが、Alderlake-NはPCIeレーンが9レーンしかないようなので、やむなし、といったところだろうか。

ということで、この後に実物とか、もう少し細かいスペックとか。
BeelinkのAlderlake-N搭載ミニPC
Alderlake-N搭載のBeelinkのミニPCは今のところ4系統あるらしい。
ざっと調べると、大きな違いはCPU、RAM、LANの性能。あとはSSDやRAMの容量違いなんかもあるようだ。
CPU | RAM | LAN | |
S12 | N95 (4コア) | DDR4 | 1GbE |
S12 Pro | N100 (4コア) | DDR4 | 1GbE |
EQ12 | N100 (4コア) | DDR5 | 2.5GbE |
EQ12 Pro | i3 N305 (8コア) | DDR5 | 2.5GbE |
Beelink EQ12 Pro
今回買ったEQ12 Proのスペックはこんな感じ。
CPU Gen | Alderlake-N |
CPU | i3-N305 |
Core | 8C/8T |
Clock | 3.8GHz |
iGPU | 24EU, 1.25GHz |
RAM | DDR5-4800, 1ch |
RAM Size | 16GB |
PL1/PL2 | 20W/35W |
ストレージ | M.2 SSD 500GB (PCIe3 x1) |
LAN | 2.5GbE x2 |
WiFi | WiFi 6 |
Bluetooth | 5.2 |
Interface | USB 3.2 x3, HDMI x2, USB Type-C |
OS | Windows 11 Pro |
CPUがAlderlake-NでEコアのみのCPUというのが特徴。
こんな感じの箱に入ってくる。

箱も小さいと思ったけど、中身はもっと小さい。前に電源、イヤホンジャックとUSB3 x2がある。

後ろはこんな感じで、USB-C、USB3-A、HDMI x2、2.5GbE x2、電源(ACアダプタ)。

HWiNFO読みのシステム情報。

CPUがi3 N305、メモリがDDR5-4800の1chが16GB。
HWiNFO読みではDDR5 Dual Channelとなっているが、IntelのページではAlderlake-NはDDR5 1chまでの対応とあるので、HWiNFOの"Dual Channel"はDDR5の内部のチャンネル数のことを言っているのだと思う(ややこしい)。
SSDはNVMe SSDが512GB。ただ、PCIe 3x1接続なので、900MB/s弱しか出ない。
とはいえ、ディスクアクセスで最も重要なQ1T1はNVMe SSDらしい速度が出ているので、ディスクが引っかかるというようなことは滅多になさそう。

Alderlake-N i3 N305
Alderlake-N i3 N305は、AlderlakeのEコアのみを8コア使用したCPU。
Alderlake-N i3 N305をCPU-Zで見ていくと、L2 Cacheが2MBx2となっているので、やはり4コアのクラスタが2つという構成になっているようだ。

HWiNFOでみたCPUの詳細情報。

最大3.8GHz動作、All Coreで3.0GHzで、Eコアとしてはかなり高めの周波数に設定されている。
面白いのは、PL2=35W、PL1=20W、tau=28sとなっていること。
Beelinkのページでは25Wとなっていたので、PL2は25Wと思っていたが、実際には35Wに引き上げられている。Intel公式ではTDP=15Wとなっているので、そこから見ると倍以上に引き上げられている。
実際のCPU性能がどうなのか、Cinebench R23で確認してみる。
スコアはこんな感じ。
Single Thread | 1038.6 |
Multi Thread (10分) | 4213.0 |
シングルスレッドは、AlderlakeのEコアを3.8GHzまで引っ張っているので、そこそこの性能。Skylake i7 6700KのSTが1100前後らしいので、それに近いシングルスレッド性能があるのだとなかなか侮れない性能だと思う。
マルチスレッドのほうは、8コアのわりにPL1=20Wという制限が厳しいためか、思いのほかの伸びが悪い。
実際に、Cinebench R23 10分間を実行中の平均動作周波数、Package Power、最大コア温度を見てみる。

Package Powerを見ると、最初はPL2(35W)で動作し、そのあと30秒ほどでPL1(20W)に移行にしているのが確認できる。
次に動作周波数を見ると、瞬間的に3.6GHzまで上がっているが、全コアが動き出すと最初のうちはPL2の間は2.8GHz前後、その後30秒ほどで2.2GHz前後での動作になっている。やはり8コアをフル稼働させるようなCinebenchのようなケースでは、かなり動作周波数を下げざるを得ないようだ。
CPU温度は最大83℃と結構高くなっている。まあ、ミニPCで筐体が小さいので、ある程度仕方ない部分だと思う。
動作音については、Cinebench中はさすがにちょっとファンの音がするものの、うるさいと思うほどではなかった。負荷がかかっていない状態ではかなり静かだった。
ひとまずまとめ
AlderlakeのEコアを8コア搭載したi3 N305を使用するEQ12 Proは、こうした低価格なミニPCとしてはかなり高い性能になっていると思う。
これまでのIntelのいわゆるAtom系列のCPUは、どうしても性能がいまひとつで「動作が重い」という印象あったが、今回のAlderlake-NはSkylake同等ぐらいのそこそこ高いシングルスレッド性能を持っているので、「速い」とまでは思わないけれど少なくとも「重い」とは感じることなくそこそこ快適に使用できた。
ミニPCとしては、CPU 8コア/ RAM 16GB / SSD 500GB / 2.5GbE / Wifi6 と一通りほしいものはきちんと揃っているのがうれしいところ。低価格よりの製品だと、どこか微妙にケチられていたりする中、このあたりがそろっているのがありがたい。
あと、地味にWindowsのPro版搭載なのもプラス。
まあ欲を言えばSSDがPCIe3x1なのをなんとかしてほしかったが、Alderlake-NはPCIeレーンが9レーンしかないようなので、やむなし、といったところだろうか。
スポンサーサイト