Zen4の発表がもう明日(8/30 8:00)に迫っているということで、今後来るとウワサされる製品ラッシュについてまとめてみた。
AMD Zen4
まずは、AMD Zen4。明日8/30に発表とされ、9月末ごろ発売なのでは、などとウワサされている。新しい要素が盛りだくさんで、TSMC 5nmへの移行、DDR5への移行、PCIe Gen5対応、ソケットAM5への移行とここまで"5"でそろっているがZen5ではなくZen4である。やはりZen+をZen2にしておけば…
今のところ、最大コア数は16のままの一方、L2キャッシュの増量に加えなによりクロックは激烈に上がる予定で、一部ではMax 5.7GHzとか5.8GHzとか言われているようで、IPCの伸びはそれほどでなくても、シングルスレッド性能を大きく向上させるとされている。一方で、IPC向上は控えめなようで、コアに大きく手を入れるのはZen5とされている。
また、AVX512に対応するといわれているが、もしかすると256bitx2の実装であるかもしれず、理論演算性能は据え置きの可能性があり、さほど性能向上には貢献しないかもしれない。それでもAVX512は特徴的な新命令やマスクレジスタ対応など、単なるSIMD幅拡張以外の要素がふんだんに含まれるため、そうした機能が使えるようになるのも大きいかもしれない。(IntelはAVX512無効になっちゃったし…)
ソケットはこれまでのAM4からAM5に変わるといわれているが、恐怖の「すっぽん」がなくなるらしいので朗報だと思う。
消費電力は昨今のトレンドに習って(?)増えるようだ。Ryzenはあまり冷えやすい印象はないが、大丈夫だろうか?
また、SoCダイにRDNA2世代のiGPUが搭載されるらしく、個人的にはVCE/VCNが使えるかも確かめてみたいところ。
全体的に新要素が多く楽しみな一方、CPU・マザー・メモリが買いなおしとなり、出費は大きくなりそう。
Intel RaptorLake
今年のIntelはRaptorLakeだが、こちらはZen4とは対照的に新要素は少なそう。Pコアの動作周波数向上、Eコアの増量(8コア→16コア)、L2キャッシュ増量、キャッシュ関連の最適化などがメインといわれている。新要素が少ない代わりに、AlderLakeからは石の乗せ換えだけで更新でき、DDR4も利用できるのもあってコスパは良さそうだ。
まあ、Intel 10nm(Intel7)ではIceLake, AlderLakeとすでに2回も大きくコアを改良を行っており、これ以上の拡張はIntel4のMeteorLake以降となるのかもしれない。
それでも、AlderLakeで大幅に強化されたPコアのシングルスレッド性能と、Eコアを組み合わせることによるマルチスレッド性能はすでに強力で、そこからクロック向上とEコア増量を行うRaptorLakeはZen4に十分対抗できるものとなっているといわれている。
iGPUもAlderLakeと大きくは変わらないという話なので、個人的にはQSVの検証という意味では面白味はなさそう。
Intel Arc A5xx, 7xx
…8月ももう終わりですよ?
ということで、もうそろそろ発売のはずなのに(少なくとも日本では)音沙汰がないのがIntelのArc GPU。いったいどこまで遅れてしまうのか…
まあ、ドライバのできがヤバいというウワサばかりだし、後述するGeforceやRadeonの新製品も控えている状況で、出ても売れるのか、という疑問はありそう。
ちなみに3268ドライバでもHEVCエンコ安定してないと言おうとしたら3276出てるじゃないですか…。またArc A380で試してみます。
AMD Radeon RX7xxx
RDNA3世代の新GPUとされ、5nmへの移行と上位モデルではチップレットを採用、Inifinity Cacheをさらに改良するなど、新技術で性能向上を図るといわれている。
電力効率を改善したという話だが、消費電力も増えるというウワサである。
個人的にはとりあえずAV1エンコーダが載るのかどうかが気になるところ。
NVIDIA Geforce RTX40xx
こちらも今年中には出るのでは、と言われているやつ。Samsung 8nmからTSMC 5nmに移行するといわれているが、こちらはチップレットとかではなく、CUDAコア数増量と、GDDR6Xの高速化で性能向上を図るある意味正攻法と言われている。
一方でその代償として、消費電力がヤバいという話だ。GPU消費電力が増えると、PCケース内が熱くなり、部屋も暑くなり、そもそもGPUがバカでかくなり値段も高くなるので勘弁してほしい…。そもそも300Wだの400Wだのの排熱をPCケース内にまき散らすのはどうかと思うので、簡易水冷で直接ケース外に排熱したほうがよいんじゃなかろうか…(余計値段が高くなるか…
GTX10xxぐらいは省電力かつ高性能だったのにどうしてこうなった…
個人的にはこちらもAV1エンコーダが載るか気になるところ。載るならぜひ買ってNVEncCでも対応したい。ただ、恐ろしい消費電力のウワサや、値段のことも考えると、買うならRTX4060ぐらいにしておきたいところ。ただ、60番台が出るまでには結構時間がかかるのが通例なので、その間開発・検証できないのはちょっと…となるとRTX4070ぐらい…? 発売予定日によって変わりそう。
さてどれを買うか
これからばんばん新製品が出るということで非常に楽しみだが、
・Zen4 → 新CPUで遊べる(SWエンコ用CPU)、DDR5お試し、AVX512検証、VCE RDNA2 検証用
・RX7xxx → VCE RDNA3 検証用
・RTX4xxx → NVENC 検証用
といろいろ欲しくなってしまうので、出費の面でどれを買いに行くか悩ましい。
物価高、円安と値段が高くなる要素は揃っているのも難点。GPUが最近やっと値段が下がってきてはいるけど、これは次世代が登場するから…だけかもしれないし。