以前x265を触ってからしばらく経ち、x265もだいぶ更新された。
crfやAQのような極めて重要な機能が追加されたほか、高速化も相当行われた。
そうしたなか、いくらなんでも「
画質すごいけど、720pで1fpsしかでない」などと書いたまま放置しておくのはさすがにどうかと思った。そこで、現時点でpresetによってどのくらいの速度が出るのか確認した。
※今回はソースにもともとノイズが多く、よくわからないので画質については比較しません。
環境
Win7 x64
Core i7 4770K @ 4.1GHz
DDR3-2600, 2ch, 16GB
Aviutl 1.00
x265guiEx 3.15β
※x264エンコ時にはx265guiExのx264モードを使用
x264.exe rev2377 x64 (8bit) POP氏ビルド
x264.exe rev2377 x64 (10bit) たくあん氏ビルド
x265.exe 0.6+232 x64 (8bit) x265.cc VC12ビルド
ソース
1920x1080p 23.976fps のんのんびより OP 2155フレーム (1分30秒)
測定
いつも通り一発勝負
オプション設定
--crf 20 --preset <各プリセット>
非常にシンプルにcrf20の時の各プリセットでエンコードして、そのビットレートとエンコード速度を比較。placeboは勘弁して下さい。
まずはビットレートの確認から。

概ね4000~5000kbps…とおもいきや、x265のfast~veryslowが壮絶に高圧縮に。これはAQ + CUTreeがオンになるためだと思われるけど、さすがにここまで容量が変わると画質も相当変わってきている(ビットレートが落ちたぶん、画質も悪化している)。同じcrfならある程度は似た画質になってほしいなと思うけど、この辺りまだ調整中なのかな、と。(結構頻繁にプリセットの内容も変わるので)
次にエンコード速度。

「遅すぎる」「速度の桁が違う」という状況から、大きく改善。
とりあえず今回は1920x1080pに対してveryslowでも1fps出ている。(オプションも違うので単純に比較はできないけど、前回は
激重設定で1280x720に対して1fpsだった)
ざっと見ると
x264 8bit veryslow = x265 medium
x264 10bit veryslow = x265 slow
ぐらい。
とりあえずslowにするとfullHDで4.6fps…このぐらいなら大丈夫ですよね? え…だめ?
画質は比較しないといったけど、一応感想だけ。
x265のmediumでは、ややのっぺりとしたり、動きの多いところで輪郭周りが汚かったりしたものの、致命的な破綻はなく、fullHDに対して1.4Mbps程度なのに健闘していると感じた。
x265はまだまだ開発段階だし、HEVCのコンテナへの格納も定まっていないということのようなので、実用段階ではない。
ただ、着実に機能の追加と高速化が図られているので、前の記事にコメントいただいたように、来年もその更新に期待したい。