技研公開 2015
技研公開 2015に行ってきたのでその感想。(※前8K見たのはたぶん2年半前)
8Kは久しぶりに見たらやっぱりすごかった。でもだんだん慣れてくるのが人間の怖いところだ。
何人かのわかめの方にお会いすることができ、非常に楽しかったです。ただ…怪しい集団だったろうなあ…。
155型の8Kテレビ、55型の8KTV、13.3型の有機EL8Kパネルなど、様々なタイプの8Kテレビが展示されていて、いろいろなタイプが制作できるように進歩してきているようだ。


また、実際に衛星放送での伝送実験、フルスペックプロジェクターの開発、ケーブル一本でのデータ転送(昔はHDMI 16本で転送というのもあった)など、着実に技術が進歩していた。
8K映像は、具体的には以下のようなものになっている。
8Kを実際に見ると、圧倒的な高精細感、そしてなにより、かなり立体感を感じることができる。メガネをかける3Dなどよりよっぽど自然な感じ。
個人的な感想としては、この立体感をもたらすものは、8Kの高精細さがもちろん一番大きいと思う。fullHDは遠方にある対象に対し、解像度が圧倒的に不足しているけど、16倍の画素数を持つ8Kでは、これが大幅に改善される。加えて、色深度10bit、BT.2020による色表現の改善と、大型モニタによる画面の占める視野角の拡大(+大画面でも高精細さを保てる)も大きい気がする。

問題は、実際にテレビ放送するときには、これを圧縮せざるを得ないということ。HEVC 10/12bitの80Mbpsとはいえ、放送波ならある程度キーフレームを入れないといけないのだろうし、どこまで圧縮が効くのだろうか。HEVCは圧縮劣化のごまかし方がMPEG2やH.264にくらべればだいぶうまくなっているように思うが、それでも圧縮劣化で一番最初に失われるのはもっとも重要な輪郭周りの高精細感だろう。実際、量販店などで4Kテレビに流れているデモムービーは相当綺麗だけど、いったん地デジに切り替えてみれば、その画質はMPEG2 + インタレという狂った仕様のせいでボロボロだ…。この圧縮劣化は8KのHEVC圧縮でも起こるのだろうし、実際の放送であの綺麗さが見られるかは疑問が残る。
まあでも、8Kそのものは実用化に向け着実に進化しているようでなによりだった。エンコーダはまだものすごくごつい機械を使っているが…(https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej/69/1/69_J23/_pdf)。暑そう。


どうやら17スライスに切って並列処理でなんとかリアルタイム処理しているようだ。できれば放送開始までにはもっとスライス数を減らして圧縮率を向上させ、画質をさらに高めることができるといいなと思う。まあいまはFPGAのようだし、まだまだこれから?
ただまあ22.2chはなあ…。そんなにスピーカー設置できる人いない気が。そのビットレート、映像に回しませんか?
ほかに問題があるとすれば、8Kを見過ぎると、fullHDがぼけぼけに見えること。ううむ。
あとホログラフィーによる3D表示は究極の3Dだけど、現状は視点を少し変えただけでも像が崩れてしまうようで、まだまだ実用化は遠いという印象。
それから多視点ロボットカメラとそれによる映像合成はなかなかすごかった。なんかゲームで視点をぐりぐり変えるようなことができるような感じですごい。
あとは8Kテレビの値段が問題。どうせ最初はめちゃくちゃな値段するんだよね…。
8Kは久しぶりに見たらやっぱりすごかった。でもだんだん慣れてくるのが人間の怖いところだ。
何人かのわかめの方にお会いすることができ、非常に楽しかったです。ただ…怪しい集団だったろうなあ…。
155型の8Kテレビ、55型の8KTV、13.3型の有機EL8Kパネルなど、様々なタイプの8Kテレビが展示されていて、いろいろなタイプが制作できるように進歩してきているようだ。


また、実際に衛星放送での伝送実験、フルスペックプロジェクターの開発、ケーブル一本でのデータ転送(昔はHDMI 16本で転送というのもあった)など、着実に技術が進歩していた。
8K映像は、具体的には以下のようなものになっている。
8K | fullHD | |
---|---|---|
解像度 | 7680x4320 | ≦1920x1080 |
フレームレート | 119.98/59.94fps | 29.97fps (インタレ) |
色深度 | 4:2:0 (10bit/12bit) | 4:2:0 (8bit) |
色空間 | BT.2020 | BT.709 |
圧縮方式 | HEVC ~80Mbps | MPEG2 ~25Mbps |
音声 | AAC-LC 24bit/48kHz ~22.2ch | AAC-LC 16bit/48kHz ~5.1ch |
8Kを実際に見ると、圧倒的な高精細感、そしてなにより、かなり立体感を感じることができる。メガネをかける3Dなどよりよっぽど自然な感じ。
個人的な感想としては、この立体感をもたらすものは、8Kの高精細さがもちろん一番大きいと思う。fullHDは遠方にある対象に対し、解像度が圧倒的に不足しているけど、16倍の画素数を持つ8Kでは、これが大幅に改善される。加えて、色深度10bit、BT.2020による色表現の改善と、大型モニタによる画面の占める視野角の拡大(+大画面でも高精細さを保てる)も大きい気がする。

問題は、実際にテレビ放送するときには、これを圧縮せざるを得ないということ。HEVC 10/12bitの80Mbpsとはいえ、放送波ならある程度キーフレームを入れないといけないのだろうし、どこまで圧縮が効くのだろうか。HEVCは圧縮劣化のごまかし方がMPEG2やH.264にくらべればだいぶうまくなっているように思うが、それでも圧縮劣化で一番最初に失われるのはもっとも重要な輪郭周りの高精細感だろう。実際、量販店などで4Kテレビに流れているデモムービーは相当綺麗だけど、いったん地デジに切り替えてみれば、その画質はMPEG2 + インタレという狂った仕様のせいでボロボロだ…。この圧縮劣化は8KのHEVC圧縮でも起こるのだろうし、実際の放送であの綺麗さが見られるかは疑問が残る。
まあでも、8Kそのものは実用化に向け着実に進化しているようでなによりだった。エンコーダはまだものすごくごつい機械を使っているが…(https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej/69/1/69_J23/_pdf)。暑そう。


どうやら17スライスに切って並列処理でなんとかリアルタイム処理しているようだ。できれば放送開始までにはもっとスライス数を減らして圧縮率を向上させ、画質をさらに高めることができるといいなと思う。まあいまはFPGAのようだし、まだまだこれから?
ただまあ22.2chはなあ…。そんなにスピーカー設置できる人いない気が。そのビットレート、映像に回しませんか?
ほかに問題があるとすれば、8Kを見過ぎると、fullHDがぼけぼけに見えること。ううむ。
あとホログラフィーによる3D表示は究極の3Dだけど、現状は視点を少し変えただけでも像が崩れてしまうようで、まだまだ実用化は遠いという印象。
それから多視点ロボットカメラとそれによる映像合成はなかなかすごかった。なんかゲームで視点をぐりぐり変えるようなことができるような感じですごい。
あとは8Kテレビの値段が問題。どうせ最初はめちゃくちゃな値段するんだよね…。
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