x264guiEx 3.04

3.00での不具合修正と、さらなるエラーメッセージの改善や対処方法の改善。



- 3.00から、cqm、tcfile-in等に渡すファイル名が相対パスに変換され、エラーとなってしまう場合があるのを修正。
ご指摘いただいた問題の修正。x264にはこれらのファイル名を絶対パスに変換して渡すように変更。

- 3.00から、fawが選択され、かつfawclのパスが指定されていない場合に、fawでエンコードされなかった問題を修正。

- エンコードするフレーム数が0の場合のエラーメッセージを追加。
エンコードするフレーム数を1フレームにしたい状態で、[設定] > [フレームレートの変更] で 1/3 などを選ぶと発生するらしい。

- ログの保存に失敗した場合にその原因を表示するように。

- 拡張編集使用時の映像と音声の長さが異なる場合の動作の改善。
「音声の長さが映像の長さと大きく異なるようです。」のエラー発生時の動作の改善。メールにて情報提供いただき、ありがとうございました。

拡張編集で音声を読み込ませたあと、異なるサンプリングレートの音声をAviutl本体に読み込ませると、音声のサンプル数はそのままに、サンプリングレートだけが変わってしまう。そうすると、音声の時間が本来の時間から変わってしまい、映像と音声の長さが違うという現象が発生する。

そこで、拡張編集使用時に映像と音声の長さにずれがある場合、サンプリングレートのずれの可能性がある場合は音声のサンプル数を修正するようにした。



ダウンロード>>

x264guiEx 3.xxの導入方法



最後のところ、なんのことかわかりにくいと思うので、続きに具体例で説明します。
どうも、Aviutlの拡張編集側の音声と本体側の音声読み込み機能が競合する場合があるようです。

まず、拡張編集で動画を読み込みます。この動画の音声(これを音声Aとします)が48kHz, 10秒だったとします。このとき、音声のサンプル数は48万(10秒 x 48k)です。

x264guiEx_error_20220328_01_webp.jpeg

次に、誤って44.1kHz, 5秒の音声をAviutl本体側に読み込ませたとします(これを音声Bとします)。

x264guiEx_error_20220328_02_webp.jpeg

この状態では、音声としてはこの音声Bが対象となっており、Aviutlのプレビューに5秒以降音声は表示されません。また、x264guiExで出力すると音声としては音声Bが出力されます。映像と音声の長さが食い違い(映像:10秒と音声B:5秒)が生じますし、拡張編集側の音声を出力したかった場合、意図しない音声が出力されることになります。

x264guiEx_error_20220328_05_webp.jpeg




さらにこの状態から、拡張編集でシーン切り替えを行います。(例えば、Root→Scene1→Root)

x264guiEx_error_20220328_03_webp.jpeg

こうすると、Aviutlのプレビューに拡張編集側の音声波形が戻ってきます。

x264guiEx_error_20220328_04_webp.jpeg

プレビューで流れる音声も音声Aのものです。しかし、サンプリングレートは音声Bと同じく44.1kHzのままな一方、サンプル数は音声Aの48万のままです。そのため、この状態でx264guiExで出力しようとすると、サンプル数は48万のままのため、480000/44.1k=10.88秒の音声になってしまい、映像と音声の長さが食い違い、音声だけが長い動画が出力されます。

そこで、x264guiEx 3.04では、こうしたときに音声の長さを映像にそろえて出力するようにしました。今回の例だと、サンプリングレートが44.1kHzで10秒間なので、44万1000サンプルとして出力します。これで、映像と音声の長さの一致した自然な動画が出力できます。

x264guiEx_error_20220328_06_webp.jpeg


ただ、これは緊急回避的な対処方法なので、こういう不思議な現象が起こるため、拡張編集使用時にはそもそもAviutl本体側に音声を読み込まないよう注意いただければと思います。
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No title

いつも更新ありがとうございます。

当方はもともとNVencとx264guiExの両方を導入しているのですが、

「exe_files」フォルダの中に下記が並列で入っている状態で

①NVEncCフォルダ

②個別のファイル
(boxdumper.exe、ffmpeg_audenc.exe、muxer.exe、remuxer.exe、timelineeditor.exe、x264_3048_x64.exe)

インストール方法が新しいx264guiExのファイル群をコピペしようというところです。


②のうち「muxer」など、新しいver.で「_x64」「_x86」の表記があるものは既存のファイルとかぶらないのですが、「ffmpeg_audenc.exe」だけが違い、それのみ上書きされる形ですが、これで問題はないでしょうか?


また、NVEncCフォルダと同様、exe_filesフォルダ直下に「x264guiEx」フォルダを作成してその中に最新版のファイルをコピペした方が後でわかりやすいかなと思ったのですが、x264guiExのファイル群を直接 exe_filesフォルダにおかなくても問題はないでしょうか?


お手数をお掛けしますが、ご回答いただければ幸いです。

Re: No title

ffmpeg_audenc.exeについては同じものなので、上書きで問題ありません。

> x264guiExのファイル群を直接 exe_filesフォルダにおかなくても問題はないでしょうか?
基本的にはzipファイルの構造を維持いただいたほうが問題が発生しにくいとは思います。

ただ、x264.exe、ffmpeg_audenc.exe、muxer.exe、remuxer.exe、timelineeditor.exe の実行ファイルに関しては、設定画面から明示的にパスを指定するのであれば、exe_files直下である必要はありません。設定画面からパスを指定しない場合(自動検出とする場合)は、配布時の位置と異なった場合のテストはしていないので、正常に動作しないかもしれません。

一方、指定のない他の実行ファイルやモジュール (auo_check_fileopen.exe、auo_setup.exe、auo_setup.ini、check_dotnet.dll、check_vc.dll、VC_redist.x86.exe) などは、配布時の構造のままを想定していますので、exe_files直下にないと正常に動作しないので、これらはexe_files直下のままとしていただきたく思います。


NVEncについても、今後x264guiExと同様のフォルダ構造変更を予定しています。x264guiExと同名の実行ファイルについては共通で使用可能とし、上書きで問題ないようにするつもりです。共通で使用できない実行ファイルは、ファイル名を変えるか、フォルダを作るなどで対処する予定です。

Re: No title

片方が先行で変更された過渡期ならではの状態ですね。

推奨構造をキープして、無事にそれぞれのアップデートは完了しました。ありがとうございます!


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